(※最初に、これは留学中。書き溜めて執筆しているものです。
週一ぐらいのペースで数本を当時の日付で投稿しているので毎日投稿ほどリアルタイムではありません。ご理解ください。それではどうぞ。)
短い1週間の帰省を経て、イギリスへの建築留学が始まりました。
初の単独での海外渡航、成田の出国審査で家族に見送られたあたりから「何か間違っていないか」「何か忘れていないか」とドキドキしながら飛行機を待ちました。
しかしそれ以上に、これから行くのは言葉の通じない外国。うまく伝わるか、文化の違いで嫌厭されないか、目標達成できるのか、無事帰ることはできるのか、一度考え出したらキリがない。
人が多いはずの空港のゲートの前で、一人孤独を感じて手を握りました。
普段何も考えずおちゃらけて生きてきた我が身ながら、この時ばかりはどうにもセンチメンタルでした。
「この地を踏むのはかなり先か、」と、さながら維新をかけてイギリスへ密航する長州藩士のような言い草で、飛行機の中で渡航前最後の日本を見送りながら自分を乗せた飛行機は離陸します。
怖い、不安だ、帰りたい、
こんな思いが帰国まで続くのだろうか、とため息をつきながら機内食に口をつけて、僕の思考は吹き飛びます。
「からっ!!」
そうです。
めちゃ辛かったんです。
機内食。
タイ系航空会社の乗り継ぎで飛行機を選んだのですが、出てきた機内食がタイの味付けでエスニックな料理でした。
そうか、機内とはいえ出国を済ましたからには。もうここは日本ではないのだ。ということを機内食と共に噛み締めつつ、スパイスの効いたとても美味しい機内食は不安をいい具合にかき消してくれました。
日本茶のサービスがあったので頂き、
水を飲み、
食後にコーヒーを飲むと、
さすがにもよおして雉を撃ち、席に戻りました。
ふぅと息をつくと。
なんだかさっきまでの緊張はほぐれていて、またボケボケとした自分が戻ってきました。
「まぁ、今しても仕方がない不安はどうしようもない。」そう心の中でつぶやくと、なんだか緊張と不安に埋もれていた好きな建築を探訪できる高揚感や、かねてから行きたかったイギリス留学を今ちょうど実行していると言う充実感が湧いてきました。
『行きはよいよい 帰りはこわい』
と言ったものですが、とりあえず行きはよいよいと始まれそうです。
「日本に帰国するだなんて、そんな。まだまだ居たいよ帰りたくない、」と。
いい意味で「帰りは怖い」と言えたらいいものですが。
これから始まるイギリス留学、
さてはて、ここからどうなることやら。
建築探訪はまだまだ始まったばかり、
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